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鳥取大学医学部 地域医療学講座
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ご挨拶

教授挨拶

ストックホルムにて(2010欧州糖尿病学会)
ストックホルムにて(2010欧州糖尿病学会)
 地域医療学を担当している谷口です。私はもともと内分泌代謝学を専攻していましたが、10年ほど前から糖尿病に関わるようになり、医学部近郊の鳥取県日野郡江府町での生活習慣病実態調査や介入研究を、診療所と町の協力のもとで始めました。この過程で、現場の地域医療に深くかかわるようになり、どうすれば地域の健康状態をよりよい方向に向けることができるのかを、行政や診療所現場のスタッフと考えてきました。
 地域医療という言葉は、「へき地医療」「田舎での医療」というイメージがついてまわります。たしかに、医療へき地の問題は、医師偏在や医療格差を背景とした大きな問題です。しかし、それでは東京のような首都圏には地域医療はないのか?大学病院のある医療圏には地域医療は必要ないのか?と問いたくなります。
 地域医療という言葉はいくつかの複合したイメージを含んでいます。「過疎地でおこなうマイナーな医療」「在宅医療」「終末医療」「プライマリーケア」など。私自身は、地域医療を「過疎地の医療」とは考えていません。日本はあと50年ほどすると高齢化率40%以上の超高齢化国家になると予想されますが、鳥取県内の日南町・江府町はすでにそのレベルに達しており、高齢者を多く抱える状況での地域医療の姿を模索しています。日本の都市部の将来を考えても、たとえば江府町における地域医療は、高齢化する都市部の先進的なモデル(先進地域医療)になっていくはずです。地域医療の具体的な内容として要請されるのは、医療分野としては頻度の高い疾患に対する標準的医療と二次救急の提供、保健分野としては疾病の早期発見と疾病予防・健康づくりへの支援、福祉分野として生活自立機能障害のある人への在宅診療と福祉サービス提供、などがあります。保健・医療・福祉のすべてを包含し、多くの高齢者をかかえる地域でも機能する仕組みが、地域医療であると考えています。
 この仕組みを学ぶためには、地域医療現場で働いている医師と接することで、医師の働く日常のなかで、実際の診療(院内・往診)だけでなく、医療スタッフ、行政スタッフ(保健、福祉)とどのような連携をとっているかも含めて理解できるような教育が必要です。その上で、地域医療を支えていくうえでの哲学を理解することが大切であると考えています。地域医療というのは、医師個人の臨床的な技量だけで決まるのではなく、より大きなビジョンを持って健康増進や介護福祉の面もふまえて地域住民全体の健康を考える(地域包括ケア)。その姿勢と力量が問われているのではないでしょうか。
鳥取県日野郡江府町江尾診療所にて
鳥取県日野郡江府町江尾診療所にて

研究目標

  1. 地域医療学という学問分野の開拓
  2. フィールドワークを用いた地域医療の展開
  3. 生活習慣病(高血圧・糖尿病・心脳血管疾患など)の疫学調査と介入試験
  4. チーム医療・職域連携といったチーム活動育成の方法論
  5. 地域医療教育の方法論の開発と評価