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鳥取大学医学部 地域医療学講座
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第5回 教室カンファ 2011/5/11 「東日本大震災での救護活動経験」

地震津波災害の傷跡(宮城県女川町)
地震津波災害の傷跡(宮城県女川町)
東日本大震災での救護活動経験     石田勝則先生
 当教室の石田先生が東日本大震災鳥取大学附属病院救護第6班のメンバーとして4月14日-18日の間、救護活動をされ、その体験を報告されました。
東日本大震災はご存知の通り2011年3月11日午後2時46分に発生した三陸沖を震源とする巨大地震でマグニチュード9.0を記録し、日本観測史上最大、世界第4番目の地震でした。(境港でも震度2を記録したようです。)この地震の特徴は地震自体の被害もさることながら津波による被害が甚大であったことで、地震・津波による複合的災害によって多大な損害をもたらし、福島ではまだ原発問題が落ち着いていません。
鳥取大学附属病院救護第6班は宮城県女川町に赴き、避難所である女川総合体育館に設置された救護所で、一般診療を含めた医療支援活動を行いました。女川町にあった診療所4箇所全てが津波で損壊され、町の医療施設は女川町立病院(高台にあったため損壊を間逃れた)しかなくパンク状態であったようです。
災害医療では、日常医療とは違い以下の心構えが重要であることを石田先生は示されました。
1)検査が満足にできないため、自分の臨床能力が試される。
2)専門性よりも幅広い診療能力が必要性とされる。
3)衛生環境や食事など医療を超えた総合的な管理が重要。
感染症は衛生環境を整えることが重要。
例えば高血圧はストレス+食生活に起因している。
4)被災者の方への問診の難しさ
カルテがなく病歴・処方歴不明であり短時間で診察できない。
精神的な配慮・不安を煽らない接し方など
5)被災地支援は情報戦
地域や時間経過によって医療ニーズは刻々と変化する。
それに対応した資源配分が必要
6)地元の医療機関が主役で、裏方に徹する支援
私自身、この地震を通じて改めて災害医療に対する備えが地域・医療施設・個人単位で必要であると感じました。『一つの社会がまさかのときのためにどこまで投資をするかは、その社会の成熟度を評価する尺度である』といいますが、医療従事者はいつ起きるかもわからない大規模災害に備えて、自分の専門分野だけでなく災害医療についても関心を持ち、社会に貢献できるよう成熟した医療を目指したいものです。
文責:尾崎