トップページご挨拶スタッフ紹介研究成果教育目標活動報告掲載記事実習報告教室員募集リンク
情報リンク -Contents-
鳥取大学医学部 地域医療学講座
〒683-8503
鳥取県米子市西町86
鳥取大学医学部
第二中央診療棟4階
■TEL:0859-38-6660
■FAX:0859-38-6662
■E-mail:
stani@med.tottori-u.ac.jp


トップページ > 教室カンファ・症例検討 > 第9回教室カンファ 2011/6/22 「糖尿病で腹腔内腫瘤をみたら?」

第9回教室カンファ 2011/6/22 「糖尿病で腹腔内腫瘤をみたら?」

今回のカンファでは、谷口教授から糖尿病患者に合併した内分泌腫瘍の症例報告をしていただきました。症例は高齢女性で、この1年間で体重が10kg減少したといいます。血糖コントロール悪化を伴っており、まず内科医として考えるのは悪性腫瘍です。しかし、後日撮ったCTで副腎腫瘍がみつかり、それは悪性腫瘍ではなく、褐色細胞腫であることが判明しました。確かに言われてみれば、副腎腫瘍の1つである褐色細胞腫には5H(高血糖、高血圧、頭痛、多汗、代謝亢進)の特徴があります。今回の血糖悪化や代謝亢進のために体重減少を生じるのは理解できます。しかしながら当患者の血圧は普段高くなく、むしろ糖尿病由来と思われる起立性低血圧が疑われ血圧が当てになりません。自分のような循環器医では、高血圧を手がかりに同疾患を疑うことが多いためこのようなストーリーの展開は新鮮に感じます。これで腫瘍の摘出術に成功すれば一件落着と思いきや、内分泌の専門医が診るとこれでは終わりません。潜在的なクッシング症候群を疑い、CRH負荷試験の反応低下所見を得て、ACTH産生腫瘍などの疾患が混在していると仮説・・・と。感想を書いている自分自身も理解が難しいですが、最終的には手術の摘出標本からCRH産生腫瘍が合併していることが証明されました。血糖悪化を手がかりに謎解きをする診断の奥深さと、ありふれた症状も偏見を持たずに多角的にアプローチする大切さを改めて感じました。 文責 石田
褐色細胞腫診療指針2010より
褐色細胞腫診療指針2010より