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第15回 教室カンファ「インクレチン製剤登場後の糖尿病治療薬の使い方」(2011/8/10)

インクレチン製剤の特徴
インクレチン製剤の特徴
今回は谷口教授より「インクレチン製剤登場後の糖尿病治療」というテーマで話しをしていただきました。近年糖尿病患者数は増加の一途をたどり150-200万/年の勢いで増えているといいます。こうした中、これまでにない新しい作用点を持つ薬剤の開発が期待されていました。このインクレチン製剤は最新かつ有望な糖尿病治療薬の代表格です。そもそもインクレチンとは何ものでしょうか。ひとことで言えば、食物経口摂取によって腸管から分泌されるホルモンです。糖尿病治療において有利に働く様々な機序を持っています。インクレチンは膵臓β細胞に働きかけインスリン分泌を促し血糖を下げることができます。肝臓からの糖放出を導くグルカゴンに対し抑制的に働くことも重要な機序です。血糖が高いほど効果を発揮するという血糖依存作用というのも興味深い点です。血糖が低ければ効きにくい、すなわち低血糖となりにくいのは大変都合の良い作用です。胃の運動抑制や脳に働いて満腹感の亢進、食欲抑制にもつながるといい優れた作用が多数あります。まだエビデンスとして確立されていないようですが、β細胞を保護してインスリンの分泌を維持するといった夢のようなデータも紹介してもらいました。これらの作用は生理的なホルモンならではといった印象を受けました。薬としてはインクレチンの分解を抑制するDPP-4阻害薬とGLP-1受容体アナログの2種類が実用化されています。自験例では平均血糖の値が1割近く下がったとのことです。腎機能障害の方への用量調節や他剤との併用制限が薬ごとに違い注意を要しますが、しっかり学んで今後の診療に役立てたいと思います。
文責 石田勝則