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鳥取大学医学部 地域医療学講座
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第25回 教室カンファ「外科医の立場から」(2011/12/28)

平成23年最後の教室カンファでは、尾崎知博先生に「外科医の立場から」の題でお話しいただきました。

地域医療学講座では、総合医や家庭医について考えたり学生教育をしたりする機会が多いですが、この場合の総合医とは主に「内科系総合医」を指すことが多いと思います。

一方、外科の傾向としては、人員や手術症例を大病院や中核病院に集約化する方向に進んでいます。手術には外科医個人の技術が反映されやすく、また合併症や訴訟を少しでも避ける意味でも、「どこでも、誰でもできる治療」ではなく「決まった施設で、専門家を集めて行う治療」になってきています。

消化器外科の中でも特に難しいといわれている 食道や肝胆膵外科領域は、high volume center(症例が多く集まる施設)で実際に合併症や手術死亡率が減少しているようです。

また手術の技術向上や合併症を減らすことを目的に、各種技術認定制度ができました。もちろんこの制度のみで医師の優劣をはかるものではありませんが、一定の研修や基準をクリアしているかどうかの目安になりますし、医師自身も技術を研鑽する上での目安になるものです。

しかし、大きな施設から遠く離れた過疎地や、高齢者だけの世帯などでは、必ずしも高度な医療を求めて中央に出て行くことを希望する患者さんばかりではないという現実もあります。もともと大学病院などの大病院に通う患者さん(およびその家族)は、病気についてよく勉強したり、治療に熱心な傾向がありますが、そこに来ることができない多くの患者さんの意見や希望も大切です。

集約化することで、遠路はるばる通院するのも一苦労、大きな施設だからこその不便や苦労もあります。地域医療にも外科のニーズは依然としてあり、安全性や技術向上、また利便性など様々な要素が絡むため、非常に難しい問題です。

簡単にどれがいいという答えの出るものではありませんが、一定の知識や技術を持ち、そのアップデートも行いながら地域に根ざした外科治療を行える総合医、という外科医は地域医療の現場でとても貴重な存在だと思います。

地域の現場だけでは経験が少なく、アップデートも難しいですから、中核病院の外科との連携、互いに診療支援しあうなどのシステム作りも必要になると思われます。
(文責 渡邉ありさ)

外科医の立場から
外科医の立場から