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第4回 教室カンファ「低K血症をみたら」(2012/4/25)

今回は福井先生のレクチャーで低K血症と二次性高血圧症についてでした。
低K血症は血清Kが3.5mEq/L以下で血清K低下により静止膜電位が低下しNaチャンネルの透過性亢進、細胞の易興奮性を来たします。症状としてはK2.5~3.5mEq/Lで消化器症状(嘔吐、食欲不振)、骨格筋症状(脱力、筋力低下、テタニー)、尿濃縮障害(多飲、多尿)、インスリン分泌障害(耐糖能障害)K< 2.5mEq/L では四肢麻痺、呼吸筋麻痺、イレウスを来たします。心電図ではK2.5~3.0mEq/LでT波の平低化や陰性化、U波の出現、ST低下が出現しK< 2.5mEq/LではST低下、U波増大、PR間隔延長 上室性および心室性不整脈(基礎に心疾患があると惹起されやすい)ジギタリス中毒作用の悪化 を来たします。低K血症の原因としては1)偽性低K血症、2)K摂取不足、3)腎、腎外性からのK喪失、4)細胞内へのKの移行が原因となります。鑑別は下記の表のとおりです。
いっぽう、二次性高血圧症については全高血圧の5%程度、若年発症(40歳未満)治療抵抗性高血圧では疑う必要があります。原因は腎性、腎血管性、内分泌性、薬剤誘発性があり腎性(腎炎、腎硬化症など)が9割で腎血管性・内分泌性は1割以下だとのことです。
二次性高血圧症問診ポイントは
1.タンパク尿や腎疾患の既往(腎実質性の疑い)
2.急激に発症・増悪したか(腎血管性の疑い)
3.四肢脱力、麻痺の既往(ミネラルコルチコイド過剰の疑い)
4.満月様顔貌、中心性肥満、皮膚線条などはないか(Cushing症候群の疑い)
5.血圧の左右差、血管雑音の有無(腎血管性の疑い)
6.最近の体重減少(褐色細胞腫、バセドウ病の疑い)
7.発作性の頭痛、動悸(褐色細胞腫の疑い)
8.血圧変動(褐色細胞腫の疑い)
9.薬物、健康食品の使用の有無
です。

日常診療でなかなか血圧の下がらない方は一度は疑ってみる必要がありそうです。
文責森田正人
低K血症の鑑別フローチャート
低K血症の鑑別フローチャート