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第9回教室カンファ「HOW FAR SHOULD BLOOD PRESSURE BE LOWERD」(2012/6/13)

高齢者の降圧目標は低すぎると逆効果というデータも
高齢者の降圧目標は低すぎると逆効果というデータも

今回は、浜田先生から「 HOW FAR SHOULD BLOOD PRESSURE BE LOWERD」のテーマでお話しいただきました。

日本で「高血圧治療ガイドライン」第1版が2000年に制定されてから10年がたちました。2004年と2009年にそれぞれ改定が行われて、合併症を予防するために、より厳重な降圧管理が推奨されてきました。現在は2014年の改定に向けて、さまざまな見直しが行われているようです。

大きな変化として、「高齢者で収縮期血圧160mmHg以上の場合は、常用量の2分の1量から開始してゆっくりと降圧すること。特に75歳以上の後期高齢者の場合は、まず150/90mHg未満を中間目標としてから最終目標を140/90mmHg未満へ、慎重に降圧する」という治療計画が立てられることとなりました。

年齢別、血圧別の死亡率を調べたところ、70代以上の高齢者の場合には「収縮期血圧120~160mmHgでは死亡率が変わらず、160mmHg以上では急激に死亡率が上昇する」とともに、「収縮期血圧120mmHg未満では、120160mmHgよりも死亡率が上昇する」という、いわゆるJカーブがみられることがわかったのです。そこで、急激に血圧を下げて低血圧のリスクを負うよりも、目標を高めにゆっくり下げていこうということになりました。

慢性腎不全患者への降圧も、少しゆるやかな方針に変わりそうです。

これまでの方針とは異なる部分もありますので、これから現場も患者さんも混乱されることがあるかもしれませんが、根底から覆されるというわけでもなく、やはり基本は食生活に気をつけて、定期的な血圧測定と定期受診、かかりつけ医としっかり相談してコントロールを行っていくことには変わりないでしょう。

医療従事者として、患者さんに標準的治療を行う意味でもやはりガイドラインの改定にはしっかり目を通しておくのが重要と思いました。

渡辺ありさ

血圧と死亡率とのJカーブ現象
血圧と死亡率とのJカーブ現象