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鳥取大学医学部 地域医療学講座
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北海道厚沢部に佐々木先生を訪ねて(2016.3/25-27)

~あずましくこの地域で暮らすために~ (大城先生)
~あずましくこの地域で暮らすために~ (大城先生)
佐々木紀仁先生を北海道厚沢部に訪ねた。佐々木先生は鹿児島県沖永良部島の出身だが、3年ほど前から医療過疎の厳しい北海道で働いている。以前から、鳥大の医学科4年の特別講義にも来てもらっている。厚沢部は、近郊の江差、乙部、上の国とともに南檜山郡を形成し、この医療圏の中で、厚沢部国保病院の院長を務めている。病床69床の小さな病院だが、北海道の郡部ではいずこも医者が足りず、町長の最大の仕事は医者確保だともいわれている。江差には道立江差病院という道立の総合病院があるが、看護師不足で1フロアを閉鎖、医師も札幌医大などからローテーションでカバーしつつ稼働している状況らしい。
フォーラム会場の様子
フォーラム会場の様子
26日に以前訪問した際にお世話になった道南勤医協江差診療所の大城忠先生が中心に、「南檜山医療介護連携会議のフォーラム ~あずましくこの地域で暮らすために~」が開催され、私も参加させていただいた。多くの町民が集い、大城先生の「看取り体験のお話」、行政スタッフの地域医療の寸劇などあり、その後、懇親会に加わった。
フォーラム後の懇親会にて
フォーラム後の懇親会にて
大城先生の呼びかけで、住民や行政、関連施設のスタッフが一同に集まり、住民ととともに「今後南檜山の医療介護をどうすればよいか」「医師、看護師、介護士などを大切にし、感謝の言葉を伝えてください」などのメッセージが心に残った。医療介護は、医療者や行政のものでなく、あくまで住民が守るもの、だから、身近な問題に気づきスタッフを大切に守っていこうという言葉は、非常に印象的だった。佐々木先生も、この大城先生たちのグループの仲間だ。医師数は不足しているが、いい仲間がいて、穏やかで前向きな空気が生まれている。2年前に訪ねたときよりも、住民とスタッフの意識改革が確実に前進していると感じた。本来なら、こういう場面を医学生たちに見せてやりたいと思う。医療や介護は医者のものではない、住民みずからが考え工夫して守るもので、医者はそれを促す役回り。
復元した「開陽丸」の前で
復元した「開陽丸」の前で
江差町は明治期までニシン漁で栄えた町であり、幕末の五稜郭の戦いの前に、旧幕府軍が軍艦(開陽丸)で乗りつけた港でもある。しかし、上陸直前に開陽丸は江差沖で座礁沈没。それを丘の上から眺めていた榎本武揚や土方歳三らが、悔しさのあまり叩いた松が「嘆きの松」として残っている。「つわものどもが夢のあと」。往時の土地のにぎわいと、今の地域を守ろうとする熱い想い、両方を感じる旅であった。(谷口)

旧檜山爾志郡役所庁舎(江差町資料館)の正面、「嘆きの松」の横で、佐々木先生と