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医学科「4年次地域医療体験」県西部意見交換会(2016/11/16、西部医師会館)

 昨年に引き続き、地域医療体験実習に関して、医療機関担当者、学生8名を交えて意見交換を行いました(⇒ 昨年のリンク)。昨年と異なり、記憶に新しい実習翌週に開催し、レクチャー、グループワーク、発表会形式で行いました。開催にご尽力くださいました鳥取県西部医師会の皆さま、今回お越しいただけなかったスタッフの方々におかれましては、心より感謝いたします。
昨年と同様、 「患者中心の医療」がどのように展開されているかを見て考え続けてもらい、学内では各到達目標の達成をポートフォリオにて形成的に評価(全学生に対して学内教員が分担してコメント)しました。下記に、発言内容を列記します。  (浜田)

【学生】

  • 早期体験実習との違い: 医学知識が増え,患者中心性という視点でのぞんでいるので,早期体験のとりあえずついていくというスタンスとは全くちがう.
  • 早期体験以降,医療機関に出たことがないので,最初はその新鮮さが勝って患者中心性まで頭がまわらなかった.
  • 患者中心の医療という面を今まで考えたことなかった.でも,それをキーワードにさまざまな施設を見学したことで,施設ごとの,役職ごとの視点があることがわかって良かった.
  • 「患者中心」に関して多職種連携を連想する学生が多いのは,現場で見えやすくわかりやすく,テキストがあり参照しやすいからではないか.
  • 治療が終わっても患者の問題は終わらないことがわかった.予防→治療→介護の流れの全体が見えて,しかも理学療法士やケアマネなど,家庭事情まで踏み込んで相談にのっていた.医師は広い視野が必要だということがわかった.
  • 診療所で患者が来なかったり救急の場がなかったりして所定の経験ができなかった.
  • 褥瘡のレクチャーが3つの施設連続であったという友達もいて,それはモチベーションが下がる.
  • CBTの知識は最低あったほうがいいかも.
  • 現場で起こっているコミュニケーションの「トラブル」的なものを見せてほしい.

【医療機関スタッフ】

  • 今回から訪問看護の在宅に同行させた.学生にはつよいインパクトがあったように思う.やはり実際の暮らしの現場をまのあたりにするのは違う.
  • 訪問診療で患者や家族に何か聞いてごらんというが,学生は質問はないと答える.ちょっと受動的すぎる.
  • 最初の週の学生よりも後の方が積極的だと思ったが,診療の場の経験値の違いかもしれない.
  • 目標に患者と交流すると書かれていたのに,その機会を提供していないのに気付いた.
  • 経済的な理由で検査を施行するのは,患者中心性にならないかもしれないが,その患者が唯一拠り所にできる組織が生き残るためには「利益」というものも重要.
  • チーム医療としての医師の役目は「クラブのキャプテン」的な感じかな?
  • 医師が怒っても,その人に対する愛があるかないかで大きく違ってくる.
  • 学生さんに見られることで緊張するし,自分のためにもなる.
  • 患者と話したいという希望を聞くが,スタッフが少ないと難しい.患者と2人きりにすることは出来ないので.
  • 少なくとも家庭医療学を学んでいなければ,プライマリケア教育施設とは言えない(教育できる状態じゃない).
  • ファカルティ・ディベロップメントは今後も今回のような意見交換会の形でいいのか.年配の先生や経験豊富な先生を集めて「患者中心の医療って」みたいな話になっても青臭くって,失礼だったと思う.交流だけではなく,教育方法を学ぶ場もほしい.
  • 患者中心というのは医療者に限らず,どの職業でも重要な概念と考える.医学教育で取り上げる必要があるのは,医療の世界が立ち遅れているからだと思う.
  • 「患者中心の医療」に解釈は多様にあっていいが,現場の医師が言う患者中心の医療はかなり誤解が含まれて,それも地域医療学講座としては否定していない(気を使って否定できない)状態が余計に混乱させている.

【議論の一部】

  • 早期体験と地域医療体験実習でプログラムを変える必要があるか. ⇒ 学習者が成長すれば同じ場面の受け取り方が異なるので,必要ないと思われる.
  • 訪問看護,訪問診療など,患者の生活実体を見せるほうがインパクトあり.⇒ Yes
  • 4回に1回は学生の行きたい場所の希望を叶えてもいいのでは.⇒ 夏休み明けに実習が行われるので,それまでに希望をきいて調整するのは難しい.むしろ,自主的に行くことがない医療機関こそ体験してほしいと考えている.
  • 各学生からこの施設で何を学びたいかの目標をあらかじめ聴いておいて各担当医に伝えておくと,学生の要望と実習の目標に近づけるだろうと思う. ⇒ ポートフォリオに学生の目標を書いてもらっているが,現場にあてた自己目標をお伝えしておくことは必要かもしれません.
  • 「医師は患者背景をみて病気の社会的決定因子までふみこんだアプローチをするべきである.そのために保健師など人的リソースと協働しないといけない,地域づくりも含めて.」vs. 「それは医師の仕事の領分ではなく政治家の仕事でしょう.」 → 学生の意見: 背景を含めて協働するスタンスが大事だと思っている.